暖房器具は「部屋全体」か「部分」かでまず分ける
暖房器具選びで最初に考えたいのは、「部屋全体を暖めたいのか」「自分の周りだけ暖まれば十分なのか」という点です。リビング全体を暖めるならエアコンや石油ファンヒーター、ガスファンヒーターのような対流式が向いています。一方、デスクの足元や就寝前の布団など、ピンポイントで暖まりたいなら電気ヒーターやこたつのほうが効率的です。
もうひとつの視点は「立ち上がりの速さ」と「ランニングコスト」のバランスです。速く暖まる器具は燃料代や電気代が高くつきやすく、じんわり暖まる器具は時間がかかるかわりに省エネな傾向があります。使う時間帯・部屋の広さ・在室時間を思い浮かべながら、以下の6種類を見ていきましょう。
エアコン(暖房)——メイン暖房の第一候補
エアコンはヒートポンプという仕組みで外気の熱を汲み上げて暖房するため、消費した電力以上の熱を作り出せるのが最大の強みです。同じ「電気で暖める」器具でも、電気ヒーターより電気代あたりの暖房能力は大幅に高く、6畳〜20畳クラスまで部屋全体を暖めるメイン暖房として最有力です。火を使わないため換気の手間や一酸化炭素の心配がないのも安心材料です。
弱点は、外気温が極端に低い地域では効率が落ちること、そして温風が上に溜まりやすく足元が冷えやすいことです。サーキュレーターとの併用で体感はかなり改善します。
石油ファンヒーター——パワー重視・寒冷地に強い
灯油を燃やして温風を出す石油ファンヒーターは、立ち上がりの速さと暖房パワーが魅力です。真冬の朝でも数分で部屋が暖まり、外気温の影響も受けにくいため、寒冷地や断熱性の低い部屋で特に頼りになります。
ただし灯油の購入・給油の手間がかかるほか、燃焼式のため定期的な換気が必須です。集合住宅では使用が禁止されている物件もあるので、賃貸の方は契約条件を確認してください。
電気ヒーター——すぐ暖まりたい「部分暖房」向け
セラミックファンヒーターやハロゲンヒーターなどの電気ヒーターは、スイッチを入れた瞬間から暖かく、コンセントさえあればどこでも使える手軽さが強みです。脱衣所やトイレ、デスクの足元など、短時間・狭い範囲の暖房にぴったりです。
一方で電気をそのまま熱に変える方式のため、部屋全体を長時間暖める用途では電気代が高くつきがちです。「メインには使わない」と割り切るのが上手な付き合い方です。
こたつ・オイルヒーター——省エネ&じんわり派
こたつは布団で熱を閉じ込めるため、暖房器具の中でもトップクラスに省エネです。在宅時間の長い一人暮らしや、家族が同じ場所に集まる家庭では、エアコンの設定温度を下げてこたつを併用するだけで電気代をぐっと抑えられます。
オイルヒーターは風も音もなく空気を汚さない輻射式で、寝室や子ども部屋に人気です。立ち上がりが遅く電気代も安くはないため、狭めの部屋で長時間じんわり使う用途に向いています。
ガスファンヒーター——速さと手間のなさを両立
ガスファンヒーターは石油ファンヒーター並みの立ち上がりの速さがありながら、給油が不要という利点があります。都市ガスの物件ならランニングコストも比較的安定しています。難点はガス栓のある部屋でしか使えないことと、燃焼式のため換気が必要なことです。
迷ったら「コスト」を数字で比べてみる
候補が2つまで絞れたら、あとは1ヶ月あたりのコストを数字で比べるのが確実です。当サイトの暖房費比較シミュレーターを使えば、使用時間と単価を入力するだけでエアコン・石油・電気・ガスの月額コストを並べて比較できます。「エアコンとこたつ併用」に切り替えた場合の差額を見るなど、購入前のシミュレーションにぜひ活用してください。
